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「学生支援給付金」に関しすべての困窮学生への給付を求める声明

移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)、外国人人権法連絡会、人種差別撤廃NGOネットワークのりこえねっと反差別国際運動(IMADR)の5団体共同で、表題の声明を5月25日、発表しました。

*英語版(English)https://gjhr.net/2020/05/25/60/


2020年5月25日

「学生支援緊急給付金」に関しすべての困窮学生への給付を求める声明

5月19日、文部科学省は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で困窮する大学生らが、修学をあきらめることがないよう現金を支給する「『学びの継続』のための学生支援緊急給付金」(以下、「給付金」)の創設を発表した。困窮する学生の「学びの継続」のための支援策が打ち出されたことは評価したい。

しかし、第一に、支給対象者は、高等教育機関および日本語学校に学ぶ学生の1割強にすぎない43万人と非常に少ない。日本学生支援機構(JASSO)の「2016年度 学生生活調査結果」によれば、家庭からの給付のみでは、修学不自由・困難及び給付なしの者が、大学(昼間部)では36.0%、大学院修士課程と博士課程では、それぞれ42.5%と53.1%にも上っている。アルバイトをすることで学業を継続している者が半数前後いるが、新型コロナウイルス感染症拡大による「自粛」要請等により、学生のアルバイトが激減したことは多数報道されている。新型コロナによる困窮にたいする支援である「給付金」を、従来からの奨学金の受給と結びつけるのは不合理であり、給付要件⑥を削除し、困窮するすべての学生を救済すべきである。

第二に、「給付金」の対象のうち留学生にかぎって成績上位の要件が設けられているが、今回の現金支給の目的は、コロナウイルス禍における生活困窮のなかでの「学びの継続」のための修学支援である。留学生の困窮状況と学業成績は関係ないにもかかわらず、留学生に対してのみ異なる基準を設けることは、明らかな国籍差別である。

日本政府は、2008年に「留学生30万人計画」を掲げて留学生を積極的に受け入れる政策をとってきた。2019年末に「留学」の在留資格をもつ者は34万人を超え、その多くがアルバイトをしながら日本で学んでいる。JASSOの「2017年度 私費外国人留学生生活実態調査」によれば、収入の半数前後をアルバイト収入が占め、私費留学生全体の75.8%がアルバイトに従事している。こうしたなか示された「給付金」の差別的基準は、「国際貢献」とは程遠い日本の留学生政策の利用主義が問われている。

なお、報道で、文科省は「対象者の審査は各大学などが行うため、同省が示した要件を満たさない学生らでも給付対象になる可能性はある」と述べているが、そうであるならば、このような要件を設ける必要はない。直ちに留学生のみに限定した要件(支給対象者の要件⑦)を撤回し、他の学生と同じ基準によることを求める。

第三に、新型コロナウイルス感染症の影響により「学びの継続」の危機に直面している学生には、「一条校」(学校教育法第1条)及び日本語教育機関以外の学校に学ぶ者がいるが、支援対象から外されている。

日本が加盟している子どもの権利条約、社会権規約、人種差別撤廃条約は、日本に住むすべての子どもたちに国籍、民族などで差別することなく等しく学ぶ権利を保障することを求めている。

1998年秋、京都大学大学院が、各種学校である朝鮮大学校修了者の受験を認め、合格した。これを受けて、文部省(当時)は、翌1999年8月、学校教育法施行規則を改正して、大学院入学資格を開放した。その結果、一条校でなく各種学校の朝鮮大学校だけでなく、外国大学日本校(米・テンプル大学日本校、ロシア極東大学函館校、天津中医薬大日本校、北京語言大東京校、上海大学東京校、いずれも一条校でない)の修了者が、日本の大学の大学院入学への道が開かれた。

国際人権基準及びこの経緯から考えると、これらの学校の学生も今回の「学びの継続」のための給付金の対象者に加えるべきである。なお、朝鮮大学校、外国大学日本校には、大学院の課程をもつものもあり、やはり対象とすべきである。

以上のように、私たちは、文科省並びに政府に対して、給付要件⑥及び⑦の撤回削除を求めるとともに、朝鮮大学校や外国大学日本校を含むすべての高等教育機関で学ぶ学生を給付金の対象として、「学びの継続」を支援するよう強く求める。

以上

特定非営利活動法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
外国人人権法連絡会
人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)
のりこえねっと
反差別国際運動(IMADR)

【本声明に関するお問い合わせ先】
移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連):TEL 03-3837-2316  smj@migrants.jp

「反人種差別条例」が一覧できるページを開設しました。

全国における自治体の反人種差別条例の制定状況の一覧を掲載しました。さらに差別撤廃のための条例の制定、改正の動きを広げていくために、ぜひご活用ください。 今後も逐次、情報を更新していきます。

▼「反人種差別条例 全国一覧」ページ

反人種差別条例 全国一覧

「外国人・民族的マイノリティ人権白書」2020年版、発刊しました!

外国人人権法連絡会が毎年発刊している「日本における外国人・民族的マイノリティ人権白書」2020年版が完成しました(2020年3月31日付発刊)。

くわしいことは、以下のページをご覧ください。

https://www,gjhr.net/hakusho/hakusho2020

 


「人権白書」2020年版 サンプル(冒頭部) (約1MB)

●2020年版 購入お申込みフォーム(別ウィンドウが開きます)
https://gjhr.net/hakusho/hakusho2020/application/

2020年総会記念シンポジウムの中止のお知らせ

4月25日(土)に開催を予定しておりました、2020年総会記念シンポジウム「戦前・戦後の『外国人』政策を検証する~多民族多文化共生社会をめざして」ですが、新型コロナウイルスの感染が拡大している現状において、会場となる文京区スカイホールの使用が中止となったこと、ご来場頂く皆様や関係者の健康・安全面を考慮した結果、やむなく中止という判断をさせていただくことになりました。

今後の代替開催等の予定につきましては、事態を踏まえつつ検討し、随時当会のホームページやTwitter等にてお知らせをします。

すでに参加のご登録をしていただいた皆様をはじめ、楽しみにして下さった皆様にはご期待に沿えず大変申し訳ございません。未曾有の状況のうえ、何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。

川崎市ふれあい館等へのヘイトスピーチに対する森雅子法務大臣の発言(3月24日)について

川崎市ふれあい館等へのヘイトスピーチに対する森雅子法務大臣の発言について ――外国人人権法連絡会の取り組みの経過報告と今後の課題

2020年3月26日 外国人人権法連絡会

3月24日、参議院法務委員会で、有田芳生議員が、川崎市ふれあい館に送られてきた脅迫年賀状等に対する政府見解を求めたことに対し、森雅子法務大臣は、「『抹殺しよう』とか『殺して行こう』とか様々な言葉、そして子供たちの思いについても今委員から教えていただきました。このようなヘイトスピーチに対しては、断固として許さないという姿勢を法務省は貫いていこうと思います。」と述べました。

有田議員が、ヘイトスピーチの被害者の実害、政府のコメントを求める当連絡会の声明に対する5万通もの署名等の世論、公人のヘイトスピーチに対する責任という国際人権基準に基づく、熱意のこもった説得力ある質問により、法務大臣のコメントを引き出したことを高く評価します。

1月4日に川崎市ふれあい館に脅迫年賀状が届いてからすでに3か月近く、その間合計7通もの脅迫文書、3月6日には模造刀と木刀がふれあい館に置かれ、在日コリアン、利用者、職員、近隣住民などが日々恐怖にさらされてきた苦しみからすれば、森法務大臣のコメントはあまりに遅いと言わざるをえません 。

しかし、それでも、森法務大臣が、法務省は個別の問題には答えないとの慣習を乗り越え、政治家として、本件について明確にヘイトスピーチとして非難する発言をしたことは、人種差別撤廃条約及びヘイトスピーチ解消法により求められている、政府がヘイトスピーチを根絶するために闘う責務に合致し、被害者を勇気づけ、ヘイトスピーチを抑止する意義があり、歓迎します。

当連絡会は1月29日付の「在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明」において下記の4項目を政府に求め、2月6日及び3月11日の2回にわたり、総計約5万通の賛同署名と賛同団体名簿を法務省に提出しました。

①政府は直ちに、相次ぐ卑劣な犯罪予告宣言を強く非難する声明を出すこと。
②速やかにヘイトクライム対策本部を設置し、今回の相次ぐ犯罪に対する捜査と犯罪の防止策をとること。
③ヘイトスピーチ・ヘイトクライム根絶に向けて、具体的な目標と措置を含む方針・計画を制定し、調査研究、警察官・検察官などへの研修などを行うこと。
④ヘイトスピーチ・ヘイトクライムをはじめとする人種差別を根絶するため、ヘイトスピーチ解消法の実効化とともに、総合的な人種差別撤廃政策推進のための基本法を制定すること。

今回の森法務大臣の発言は①に該当するものであり、遅ればせながら実現できたのは、署名に協力してくださった市民の皆さんや報道など世論の力です。

しかし、未だ川崎市におけるヘイトスピーチ、ヘイトクライムは止まらず、加害者は逮捕されぬままであり、横浜中華街の人々への脅迫状、朝鮮学校への脅迫電話など各地でヘイトスピーチ、ヘイトクライムが続いています。

私たちは、政府に対し、②の政府内でのヘイトクライム対策部署の設置及び今回の相次ぐ犯罪に対する捜査と犯罪の防止策をとることを直ちに実現することを求めます。また、根絶に向けて③④の実現に向けて継続して取り組みます。

【中止】2020年総会記念シンポジウム『戦前・戦後の「外国人」政策を検証する~多民族多文化共生社会をめざして』

2020.4.4追記:新型コロナウィルス感染症の拡大から、予定していた会場の使用もできなくなり、この催しを中止することにしました。

 

在日コリアン虐殺を煽動する止まらぬヘイトクライム、3歳の子どもまで差別する無償化制度からの朝鮮学校排除、現在の奴隷制度の技能実習制度、餓死に追いやる外国人収容制度――人間を人間として扱わない日本の「外国人」政策の歴史と現状を問い直し、誰もが国籍や民族等により差別されることなく、共に生きる社会を作るためにはどうすべきか一緒に考えましょう。

●主催:外国人人権法連絡会

●日時:2020年 4月 25日 (土) 14:00~16:30

●会場:文京区スカイホール (東京都文京区春日1-16-21 文京シビックセンター26階)

●プログラム:
講演① 安田浩一さん(ジャーナリスト)「外国人差別の実態──これ以上、ヘイトの「更新」を繰り返すな」
講演② 丹羽雅雄さん(大阪弁護士会) 「歴史的・構造的差別と戦後日本の外国人政策」
パネル討論:
・パネリスト:殷勇基さん(弁護士)、丹羽雅雄さん、安田浩一さん
・コーディネーター:師岡康子さん(弁護士)

●参加費:会員500円、一般1000円(4月発行予定の最新2020年版「日本における外国人・民族的マイノリティ人権白書」込)

*参加を希望する方は、事前申し込みをお願いします。
<参加申し込み方法>

  1. お名前、所属、連絡先を、info@gjhr.netまでお送りください。
  2. 申込みフォーム https://forms.gle/mWyxw9SmxUztmKs66

※新型コロナウィルスの影響で会場が使用できなくなった場合は、延期または中止します。

3月21日は国際人種差別撤廃デー、ERDネットが動画を公開

3月21日の国際人種差別撤廃デーを記念して、人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)が約3分の動画を作成しました。反差別国際運動(IMADR)のホームページで見ることができます。ぜひご覧ください。また拡散にもご協力ください。

https://imadr.net/international-day-for-erd-21-march/