カテゴリー: 声明・要望書

川崎市ふれあい館等へのヘイトスピーチに対する森雅子法務大臣の発言(3月24日)について

川崎市ふれあい館等へのヘイトスピーチに対する森雅子法務大臣の発言について ――外国人人権法連絡会の取り組みの経過報告と今後の課題

2020年3月26日 外国人人権法連絡会

3月24日、参議院法務委員会で、有田芳生議員が、川崎市ふれあい館に送られてきた脅迫年賀状等に対する政府見解を求めたことに対し、森雅子法務大臣は、「『抹殺しよう』とか『殺して行こう』とか様々な言葉、そして子供たちの思いについても今委員から教えていただきました。このようなヘイトスピーチに対しては、断固として許さないという姿勢を法務省は貫いていこうと思います。」と述べました。

有田議員が、ヘイトスピーチの被害者の実害、政府のコメントを求める当連絡会の声明に対する5万通もの署名等の世論、公人のヘイトスピーチに対する責任という国際人権基準に基づく、熱意のこもった説得力ある質問により、法務大臣のコメントを引き出したことを高く評価します。

1月4日に川崎市ふれあい館に脅迫年賀状が届いてからすでに3か月近く、その間合計7通もの脅迫文書、3月6日には模造刀と木刀がふれあい館に置かれ、在日コリアン、利用者、職員、近隣住民などが日々恐怖にさらされてきた苦しみからすれば、森法務大臣のコメントはあまりに遅いと言わざるをえません 。

しかし、それでも、森法務大臣が、法務省は個別の問題には答えないとの慣習を乗り越え、政治家として、本件について明確にヘイトスピーチとして非難する発言をしたことは、人種差別撤廃条約及びヘイトスピーチ解消法により求められている、政府がヘイトスピーチを根絶するために闘う責務に合致し、被害者を勇気づけ、ヘイトスピーチを抑止する意義があり、歓迎します。

当連絡会は1月29日付の「在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明」において下記の4項目を政府に求め、2月6日及び3月11日の2回にわたり、総計約5万通の賛同署名と賛同団体名簿を法務省に提出しました。

①政府は直ちに、相次ぐ卑劣な犯罪予告宣言を強く非難する声明を出すこと。
②速やかにヘイトクライム対策本部を設置し、今回の相次ぐ犯罪に対する捜査と犯罪の防止策をとること。
③ヘイトスピーチ・ヘイトクライム根絶に向けて、具体的な目標と措置を含む方針・計画を制定し、調査研究、警察官・検察官などへの研修などを行うこと。
④ヘイトスピーチ・ヘイトクライムをはじめとする人種差別を根絶するため、ヘイトスピーチ解消法の実効化とともに、総合的な人種差別撤廃政策推進のための基本法を制定すること。

今回の森法務大臣の発言は①に該当するものであり、遅ればせながら実現できたのは、署名に協力してくださった市民の皆さんや報道など世論の力です。

しかし、未だ川崎市におけるヘイトスピーチ、ヘイトクライムは止まらず、加害者は逮捕されぬままであり、横浜中華街の人々への脅迫状、朝鮮学校への脅迫電話など各地でヘイトスピーチ、ヘイトクライムが続いています。

私たちは、政府に対し、②の政府内でのヘイトクライム対策部署の設置及び今回の相次ぐ犯罪に対する捜査と犯罪の防止策をとることを直ちに実現することを求めます。また、根絶に向けて③④の実現に向けて継続して取り組みます。

川崎市脅迫葉書に対する声明への追加署名を提出しました

「卑劣な『在日コリアン虐殺宣言』年賀状を許さず、国と市に緊急対策を求める声明」(1月20日付)、「在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明」(1月29日付)について、2月6日以降に集まった7636通の追加署名を、有田芳生参議院議員同席のもと、3月11日(木)に法務省人権擁護局に提出しました。

2月6日に提出した分とあわせると、約5万通の署名を政府に提出したことになります。政府は、この深刻なヘイトクライムに対して非難の姿勢を明確にすべきです。

脅迫葉書に対する2つの声明文に対する賛同団体一覧

「卑劣な『在日コリアン虐殺宣言』年賀状を許さず、国と市に緊急対策を求める声明」(1月20日付)、「在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明」(1月29日付)に対して賛同を頂いている団体名を、以下に掲載します。

161団体<2020年3月10日(火)15時現在>

反差別国際運動(IMADR) / 日本キリスト教会靖国神社問題特別委員会 / アプロ・未来を創造する在日コリアン女性ネットワーク / 神奈川県をよくしたい都筑区民の会 / コリアNGOセンター / 秘密保護法を考える川崎市民の会 / まったくの会 / 部落解放同盟国立支部 / 在日コリアン弁護士協会(LAZAK) / 名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会 / 清掃・人権交流会 / 町田「慰安婦」問題を考える会 / 狛江平和委員会 / ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会 / NO HATE!武蔵野 /  のりこえねっと / 一般社団法人部落解放・人権研究所 / 子どもと教科書 市民・保護者の会 / 北海道朝鮮学校を支える会 / ヒューライツ大阪 /  ヘイトスピーチ許さない・練馬 / NPO法人練馬人権センター / 全ての学校に高校授業料無償化を!練馬の会 / すべての人に尊厳と人権を!ヘイトクライムをなくそう!神戸連絡会 / 排外主義にNO!福岡 / 人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット) / ハムケ・共に / ATTAC Japan(首都圏) / 「バスストップから基地ストップ」の会 / 「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会 / 学校事務職員労働組合神奈川 / 神奈川県労働組合共闘会議 / 反差別相模原市民ネットワーク / 「慰安婦」問題を考える市民の会・相模原 / 市民ネットワーク北海道 / イエズス会社会司牧センター / 多文化共生・自治体政策研究会 / 全国在日外国人教育研究協議会 / 差別・排外主義に反対する連絡会 / 部落解放同盟東京都連合会 / 移住者と連帯するNGOネットワーク / NPO法人共生フォーラムひろしま / 在日大韓基督教会 / 在日韓国人問題研究所(RAIK) / 外国人住民基本法の制定を求める全国キリスト教連絡協議会(外キ協) /  外国人住民基本法の制定を求める関東キリスト者連絡会(関東外キ連) / 外国人住民基本法の制定を求める神奈川キリスト者連絡会(神奈川外キ連) / 外国人との共生をめざす関西キリスト教代表者会議(関西代表者会議) / 外国人との共生をめざす関西キリスト教連絡協議会(関西外キ連) / 外国人住民との共生を実現する広島キリスト者連絡協議会(広島外キ連) / 全国キリスト教学校人権教育研究協議会 / 日本キリスト教協議会(NCCJ) / 日本キリスト教協議会在日外国人の人権委員会 / マイノリティ宣教センター / 日本福音ルーテル教会社会委員会 / 日本キリスト教会人権委員会 / 日本自由メソヂスト教団 /  公益財団法人日本YWCA / 一般財団法人広島YWCA / 日本聖公会日韓協働委員会 / 日本聖公会正義と平和委員会 / 日本聖公会人権問題担当者 / 日本カトリック難民移住移動者委員会 / 在日大韓基督教会社会委員会 / 在日大韓基督教会関西地方会社会部 / 横浜長老教会靖国神社問題委員会 / 在日韓国基督教会館(KCC) / 日本基督教団東京教区部落解放5支区代表者会 / 日本キリスト教会北海道中会ヤスクニ・社会問題委員会 / 防府バプテスト教会 / 日本基督教団北海教区 平和部門委員会 / 東京給水クルー(TQC) / 部落解放同盟練馬支部 / ヒューマンライツ・ナウ / 世界人権宣言大阪連絡会議 / 一般財団法人大阪府人権協会 / ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク /  「慰安婦」問題を考える会・神戸 / 朝鮮・韓国の女性と連帯する埼玉の会 / 外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク埼玉 / 朝鮮学校生徒を守るリボンの会 / 子どもの人権埼玉ネット / 国内人権機関と選択議定書の実現を求める共同行動 / 株式会社銀座No!Hate小店 / 朝鮮・韓国の女性と連帯する埼玉の会 / 外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク埼玉 / 朝鮮学校生徒を守るリボンの会 / 子どもの人権埼玉ネット / 神奈川県平和委員会 / 相模原市平和委員会 / かながわみんとうれん /  日本民主青年同盟神奈川県委員会 / 朝鮮半島と連帯し子どもの教育を考える会 / よこはまシティユニオン / 「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会 / 「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会 / C.R.A.C. / C.R.A.C.KAWASAKI / C.R.A.C.SAGAMIHARA / C.R.A.C.NORTH / CRAC758 / 日朝友好女性ネットワーク / 東京朝鮮人強制連行真相調査団 / 安倍政権にNO!東京・地域ネットワーク / #FREEUSHIKU / 神奈川ネットワーク運動 / 個人情報保護条例を活かす会(神奈川) / 在日本朝鮮人人権協会 / 安倍政権にNO!東京・地域ネットワーク / 川崎から日本軍「慰安婦」問題の解決を求める市民の会 / 神奈川ネットワーク運動 / 守口から平和と民主主義を考える会・もりナビ / イアンフ・アクション・オオサカ / 神戸国際キリスト教会 / エラスムス平和研究所 / 全ての人に尊厳と人権を!ヘイトクライムをなくそう!神戸連絡会 / コリア・プロジェクト@富山 / ふぇみん婦人民主クラブ / 神奈川ネットワーク運動 磯子市民ネット / 名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会 / ふぇみ・ゼミ / 神奈川ネットワーク運動 宮前 / 一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪) / 「生きる権利を市民の手で!」の会 / 清掃・人権交流会 / 朝鮮高校にも差別なく無償化適用を求めるネットワーク愛知 / 日本基督教団神奈川教区寿地区センター / 神奈川ネットワーク運動・青葉 / 神奈川ネットワーク運動・磯子市民ネット / 神奈川ネットワーク運動・あさお / 神奈川ネットワーク運動・高津Weネット / 幸市民ネット / 神奈川ネットワーク運動・鎌倉 / 神奈川ネットワーク運動・大和市民会議 / 厚木市民自治をめざす会 / 神奈川ネットワーク運動・座間市民ネット / 神奈川ネットワーク運動・平塚 / 神奈川ネットワーク運動・横須賀 / 神奈川ネットワーク運動・藤沢 / 神奈川ネットワーク運動・伊勢原 / 釜ヶ崎日雇労働組合 / 「慰安婦」問題を考える会·神戸 / アジェンダ・プロジェクト / 神奈川の外国人教育を考える会 / 戦争協力にNO!葛飾ネットワーク / 日本聖公会東京教区人権委員会 / かつしか人権ネット / ノレの会 / カラバオの会 / 狛江市人権条例を考える連絡会 / いいね狛江 / 狛江地域と財政を知る会 / 公民館・図書館再生市民プロジェクト / 小さな地域を考える会 / 平井里美と歩む会 / ポラムの会 / 朝鮮高校にも差別なく無償化適用を求めるネットワーク愛知 / 海老名解放教育研究協議会 / 海老名教育懇談会実行委員会 / かながわ平和憲法を守る会 / 日本とコリアを結ぶ会・下関

川崎市脅迫葉書に関する署名提出のご報告と、今後の署名活動

※2020年3月21日追記:政府に署名提出をした2月6日以降も、多くの方から声明への署名、賛同を頂きました。この場を借りて感謝申し上げます。その追加分(約8000通)を、3月11日に法務省人権擁護局に提出しました。1月に届いた2通の脅迫葉書に対する声明への賛同集めは終了します。ただ、加害者はまだ捕まっておらず、政府は何のコメントも出していません。それどころか、2月以降も市内小中高校への脅迫葉書が送られ、3月には川崎市「ふれあい館」に模造刀・木刀が置かれるという事件が起きています。私たちは連絡会は引き続き、川崎市で相次ぐヘイトクライムを止めるための活動に取り組んでいきます。

在日コリアンへの脅迫文書に対する2つの声明「卑劣な『在日コリアン虐殺宣言』年賀状を許さず、国と市に緊急対策を求める声明」(1月20日付)・「在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明」(1月29日付)への署名、団体賛同と拡散にご協力いただき、ありがとうございました。

2月6日、「人種差別撤廃基本法を求める議員連盟」(会長 :白眞勲参議院議員)所属の12人の国会議員同席のもと、政府に署名合計40,889通及び155の賛同団体リスト(いずれも2月5日20時時点)を提出し、直ちに政府として非難声明を出すなど緊急に対策をとるよう要請しました。

複数のメディアでも記事になりました。
https://video.mainichi.jp/detail/videos/%E6%96%B0%E7%9D%80/video/6130057257001?autoStart=true
https://www.kanaloco.jp/article/entry-264386.html
https://this.kiji.is/598110760883766369?c=39546741839462401
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/kawasaki-hate10?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharetwitter

最初の脅迫年賀状からすでに1カ月が経過しました。爆破予告まで受けた川崎市ふれあい館利用者、職員、近隣住民は恐怖、緊張の下での生活を強いられており、このまま国と社会が放置することは到底許されません。

1月23日、福田紀彦川崎市長が脅迫年賀状を差別に基づく犯罪と強く非難し、同月29日にはふれあい館に警備員を配置し、2月7日には、川崎臨港警察署に対し被害届を出したことが報じられました。川崎市は、第一の声明で求めた要請にほぼ応えてくれました。

しかし、国は現時点までコメント一つ出しておらず、ヘイトクライムを容認しているに等しい状態で、何らの歯止めになっていません。

以上より、第一の声明に対する署名の呼びかけは終了します。他方、政府が具体的な対策をとるよう、第二の署名「在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明」(1月29日付)への署名呼びかけは継続しますので、今後ともご協力お願いします。

1月29日付声明文(全文)はコチラ
*第2次締切 2020年2月29日(土)

署名方法は、2つあります。

  1. Change.orgのキャンペーンで賛同する
    http://chng.it/g6ktNFpCL4
  2. 署名用紙に記入し、FAX、メール、または郵送で送る
    署名用紙(PDF)のダウンロード
    ・署名集約先:外国人人権法連絡会
    〒169-0072 東京都新宿区大久保1-12-1 8階
    FAX 03-3200-8556
    e-mail   action@gjhr.net (※メールの件名または本文に「1月29日声明への個人賛同」と明記してください。)

提出した個人署名・団体賛同

2月6日に政府に提出した署名(賛同)数40,889通の内訳は、以下の通りです。

  1. 卑劣な「在日コリアン虐殺宣言」年賀状を許さず、国と市に緊急対策を求める声明(2020年1月20日発表)署名数  25,454
    • Change.orgキャンペーン 24,342
    • 署名用紙(直筆、FAX) 1,091
    • メール、ホームページを通じた署名 21
  2. 在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明(2020年1月29日発表)署名数  15,435
    • Change.orgキャンペーン 15,372
    • 署名用紙(直筆、FAX) 52
    • メール、ホームページを通じた署名 11
  3. 団体賛同  154団体 →賛同団体一覧はコチラ ※署名提出後に賛同いただいた団体も掲載しています。

※上記3つはいずれも、2月5日(水)20時時点で集まっていたもの


 

川崎市脅迫葉書抗議署名の最終締め切り日時について

多発するヘイトクライムへの抗議署名に対し、みなさまから数多くの賛同を頂いております。
ありがとうございます。
当署名は、2月6日(木)に「人種差別撤廃基本法を求める議員連盟」と共に法務省へ提出をする予定となりました。
また、この日にはヘイトクライムへの緊急対策を求める記者会見も行います。
それに合わせて(ネットも含む)署名の最終締め切りを、明日の17時までとさせて頂きたいと思います。
国を動かすためにも、少しでも多くの声が必要です。
残りわずかな時間ですが、引き続きご協力ください。
よろしくお願い致します。

署名の最終締め切り日:2月5日(水) 17時まで

川崎市への脅迫葉書に対する2つの緊急声明への署名・賛同のお願い

川崎市における在日コリアンへの脅迫葉書に対して、1月20日と1月29日に2回、緊急声明文を発表しました。それぞれの声明について、別で緊急署名・団体賛同を集めています。

ぜひ2つの声明に、それぞれ賛同してください。

※1月20日付に発表した『卑劣な「在日コリアン虐殺宣言」年賀状を許さず、国と市に緊急対策を求める声明』とは別で賛同を集めています。最初の1月20日付声明に賛同くださった方も、この2つ目の1月29日付声明に、以下の方法を通じてご賛同ください。


<2020年1月29日 発表>在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明

声明文全文はコチラ

▼個人賛同
賛同方法は、2つあります。

  1. Change.orgのキャンペーンで賛同する
    http://chng.it/g6ktNFpCL4
  2. 署名用紙に記入し、FAX、メール、または郵送で送る
    署名用紙(PDF)のダウンロード

    ・署名集約先:外国人人権法連絡会
    〒169-0072 東京都新宿区大久保1-12-1 8階
    FAX 03-3200-8556
    e-mail   action@gjhr.net (※メールの件名または本文に「1月29日声明への個人賛同」と明記してください。)

▼団体賛同
個人の署名集めと別に、本声明に対する、団体賛同もお願いしています。こちらも第一次集約は2月4日(火曜日)です。賛同は下のメールアドレスに、団体名、連絡先をお送りください。
・団体賛同の連絡先:e-mail action@gjhr.net (※メールの件名または本文に「1月29日声明への団体賛同」と明記してください。)

 


<2020年1月20日 発表>卑劣な「在日コリアン虐殺宣言」年賀状を許さず、国と市に緊急対策を求める声明

声明文全文はコチラ

▼個人賛同
賛同方法は、2つあります。

  1. Change.orgのキャンペーンで賛同する
    http://chng.it/XJJ6cx5NgG
  2. 署名用紙に記入し、FAX、メール、または郵送で送る
    署名用紙(PDF)のダウンロード
    ・署名集約先:外国人人権法連絡会
    〒169-0072 東京都新宿区大久保1-12-1 8階
    FAX 03-3200-8556
    e-mail   action@gjhr.net (※メールの件名または本文に「1月20日声明への個人賛同」と明記してください。)

▼団体賛同
個人の署名集めと別に、本声明に対する、団体賛同もお願いしています。こちらも第一次集約は2月4日(火曜日)です。賛同は下のメールアドレスに、団体名、連絡先をお送りください。
・団体賛同の連絡先:e-mail action@gjhr.net (※メールの件名または本文に「1月20日声明への団体賛同」と明記してください。)

在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明

川崎市ふれあい館に届いた「在日コリアン虐殺宣言」の年賀状に続いて、1月27日にも川崎市に在日コリアンに対する危害を加えるとの犯罪予告の葉書が届きました。相次ぐ卑劣なヘイトクライムに対して、政府に緊急対策を求める声明を、1月29日、外国人人権法連絡会で発表しました。拡散をお願いします。
この声明への賛同・署名も開始しました。以下のChange.orgでのキャンペーンに賛同してください。他の方法による賛同・署名の案内も随時このホームページやSNSにアップします。
ヘイトクライムを決して許しません!

・Change.orgのキャンペーン「在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告に対して、政府に緊急対策を求めます」
http://chng.it/g6ktNFpCL4

※1月20日に発表した「卑劣な「在日コリアン虐殺宣言」年賀状を許さず、国と市に緊急対策を求める声明」も、ぜひお読みになり、ご賛同ください。


在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、
政府に緊急対策を求める声明

内閣総理大臣 安倍晋三 様
法務大臣  森まさこ 様

2020年1月29日
外国人人権法連絡会 共同代表
田中宏、丹羽雅雄

今年1月6日、川崎市の多文化交流施設「川崎市ふれあい館」に、「謹賀新年 在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう。生き残りがいたら残酷に殺して行こう」と書かれた年賀状が届いたことが、明らかになりました。

同館は川崎市が1988年に日本人と在日コリアンなど外国籍市民が交流し共に生きる地域社会を築くために設置したもので、多くの地域住民、さまざまな国籍の市民が利用し、外国籍の職員も少なくありません。同館は、これまでも日朝・日韓関係のねじれなどがあるたびに、「朝鮮へ帰れ」との差別的な脅迫電話がかかるなど、卑劣なヘイトスピーチ、ヘイトクライムの標的とされてきました。この葉書の後、子どもたちを中心に利用者数が前年比で約4分の1減少するなど実害が生じていることも報道されました。

私たちは20日、国と川崎市に対し虐殺予告を非難することなどを求める声明を発表すると共に、ネット署名等を呼びかけ、短期間に多くの賛同が寄せられました。23日、福田紀彦川崎市長は「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」の趣旨に反する差別に基づく脅迫と強く非難し、市が警察に被害届を出し、同館に警備員を配置することも発表しました。

ところが本日、川崎市に27日、同館の爆破、在日コリアンへの危害を加える旨の犯罪を予告する葉書が届いたことが明らかになりました。

脅迫年賀状より具体的な犯罪予告であり、在日コリアン市民をさらに恐怖と孤立感、絶望の淵に叩き落とし、地域の分断、差別と暴力を煽動する極めて卑劣なヘイトスピーチ・ヘイトクライムであり、絶対に許してはなりません。相次ぐヘイトクライム予告を私たちが放置すれば、それが許される雰囲気が醸成され、さらなる脅迫のみならず、物理的な暴力犯罪へ進む危険性があります。今回の予告文書は在日コリアンへの攻撃であるとともに、捜査当局及び川崎市、そして差別を許さないすべての人々への挑戦状です。

政府はこれまで脅迫年賀状に一切コメントしていませんが、本来、人種差別撤廃条約(1条・2条・4条)及び「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた施策の推進に関する法律(ヘイトスピーチ解消法)」(2条・4条・7条)に基づき、国が先頭に立って、ヘイトスピーチ、ヘイトクライムを根絶するべきです。2018年に国連人種差別撤廃委員会からも対策を求める具体的な勧告が出されています。

以上より、私たちは在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を強く非難するとともに、政府に対し、下記を要望します。

  1. 政府は直ちに、相次ぐ卑劣な犯罪予告宣言を強く非難する声明を出すこと。
  2. 速やかにヘイトクライム対策本部を設置し、今回の相次ぐ犯罪に対する捜査と犯罪の防止策をとること。
  3. ヘイトスピーチ・ヘイトクライム根絶に向けて、具体的な目標と措置を含む方針・計画を制定し、調査研究、警察官・検察官などへの研修などを行うこと。
  4. ヘイトスピーチ・ヘイトクライムをはじめとする人種差別を根絶するため、ヘイトスピーチ解消法の実効化とともに、総合的な人種差別撤廃政策推進のための基本法を制定すること。

声明文ダウンロード(PDF、65kB)


人種差別撤廃委員会 日本の第 10・第 11 回合同定期報告書に関する総括所見
( 翻訳:人種差別撤廃 NGO ネットワーク)  (抄)

ヘイトスピーチとヘイトクライム
13.委員会は、2016 年 6 月の本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律(「ヘイトスピーチ解消法」)の採択を含む、締約国がとったヘイトスピーチに対処する措置を歓迎する。しかしながら、委員会は以下について依然として懸念する。

(a) 法律の適用範囲はあまりにも狭く、“日本に適法に居住する”人びとに向けたヘイトスピーチに限定されており、締約国の民族的マイノリティには非常に限定された救済措置しか提供できていないこと、
(b) 法律通過の後でさえ、締約国において、特にデモ参加者が在日コリアンなどの民族的マイノリティ集団に対する暴力的なヘイトスピーチを使う集会などにおいて、ヘイトスピーチと暴力の扇動は続いていること、
(c) インターネットとメディアを通じたヘイトスピーチ、ならびに公人によるヘイトスピーチと差別的発言の使用が続いていること、ならびに
(d)そのようなヘイトクライムは常には捜査・訴追されず、公人および私人は人種主義的ヘイトスピーチとヘイトクライムへの責任を負わないままであること(第4条)。

14.委員会は、前回の勧告(CERD/C/JPN/CO/7-9、para. 11)を再度表明し、その一般的勧告 35(2013年) を想起し、締約国に以下を勧告する。

(a)ヘイトスピーチ解消法を、適切な保護範囲をもつものとし、あらゆる人に対するヘイトスピーチを対象に含め、民族的マイノリティに属する人に十分な救済を提供することを確保するよう改正すること、
(b) 法的枠組みと被害者の救済へのアクセスを強化するために、ヘイトスピーチ解消法で対象とされていないヘイトクライムを含む人種差別の禁止に関する包括的な法律を採択すること、
(c) 表現と集会の自由に十分に考慮しつつ、集会中に行われるヘイトスピーチおよび暴力の扇動の使用を禁止すること、ならびに加害者に制裁を科すことを確保すること、
(d) 自主規制的な機構の設置を含む、インターネット上およびメディアにおけるヘイトスピーチと闘うための効果的措置をとること、
(e) 次回の定期報告書において、メディアにおいて広がっている人種差別および人種主義的暴力への扇動の防止に関する放送法などの措置の実施および効果について、詳細な情報を提供すること、
(f) 警察官、検察官および裁判官を含む法執行官に対して、とりわけ、かかる犯罪の背景にある人種的動機を特定し、苦情を登録し、ならびに事件を捜査および訴追するための適切な方法を含む、ヘイトクライムとヘイトスピーチ解消法に関する研修プログラムを実施すること、
(g) 政治家およびメディア関係者を含む、私人あるいは公人によるヘイトクライム、人種主義的ヘイトスピーチおよび憎悪の扇動を調査し、適切な制裁を科すこと、
(h) 被害者の民族的出身および民族別に細分化した捜査、訴追および有罪判決に関する統計を次回の定期報告書で提供すること、
(i) 具体的目標と措置および適切なモニター活動を備えた、ヘイトクライム、ヘイトスピーチおよび暴力の扇動を撤廃する行動計画を制定すること、
(j) 特にジャーナリストおよび公人の役割と責任に焦点を絞りながら、偏見の根本的原因に取り組み、寛容と多様性の尊重を促進する啓発キャンペーンを実施すること。

『「在日コリアン虐殺宣言」年賀状への緊急対策を求める声明』への緊急署名・賛同のお願い

外国人人権法連絡会が1月20日付で発表した、「卑劣な「在日コリア
ン虐殺宣言」年賀状を許さず、国と市に緊急対策を求める声明」https://gjhr.net/2020/01/20/43/
について、緊急署名・賛同を集めています。

*2020.1.29追記:2つ目の脅迫葉書に対して新たに、「在日コリアンに対する相次ぐ卑劣な犯罪予告を許さず、政府に緊急対策を求める声明」を発表しました。こちらも賛同を集めています。


▼個人賛同
賛同方法は、2つあります。

  1. Change.orgのキャンペーンで賛同する
    http://chng.it/XJJ6cx5NgG
  2. 署名用紙に記入し、FAX、メール、または郵送で送る
    署名用紙(PDF)のダウンロード
    ・署名集約先:外国人人権法連絡会
    〒169-0072 東京都新宿区大久保1-12-1 8階
    FAX 03-3200-8556
    e-mail   action@gjhr.net

在日コリアンをはじめとする利用者、住民、職員の方々の恐怖は続いており、決してヘイトクライムを許さず、川崎市などに対応を求める緊急の必要があります。ぜひご賛同ください。


▼団体賛同
個人の署名集めと別に、本声明に対する、団体賛同もお願いしています。こちらも第一次集約は1月27日月曜日です。賛同は下のメールアドレスに、団体名、連絡先をお送りください。
・団体賛同の連絡先:e-mail   action@gjhr.net