院内集会「デジタル時代の反ヘイト 被害実態とその対策」

院内集会「デジタル時代の反ヘイト 被害実態とその対策」チラシデータ(PDF)ダウンロード

  • 日時:2020年11月19日(木) 16:00~17:30
  • 会場:Zoom を使ったオンライン集会
  • 登壇者:
    香山リカ(精神科医/立教大学教授)
    「ヘイトスピーチが被害者の心身に及ぼす影響」
    北川真児(一般社団法人ひょうご部落解放・人権研究所研究員)
    「地方自治体におけるネットモニタリングの実践」
    石橋学(神奈川新聞記者)
    「ネットヘイトの被害と求められる救済策」
  • お申し込み:https://forms.gle/XRGxK9vQ6pkQ7HiUA
    ※本集会はビデオコミュニケーションツール「Zoom」を使ったオンライン集会です(参加者側の映像が主催者側に映ることはありません)。
    11月18日(水)までに上記リンク先からご登録ください。
    ※嫌がらせやネットでの中傷等を目的としたご参加は固くお断りします
  • 主催:外国人人権法連絡会/移住者と連帯する全国ネットワーク /人種差別撤廃NGOネットワーク/のりこえねっと/ヒューマンライツナウ
  • 連絡先:5antiracistgroups@gmail.com

菅政権発足によりデジタル政策が前面に打ち出され、また総務省において発信者情報開示に関する新たな裁判手続の創設が検討されている2020年。「デジタル時代」ともいうべき現代においてもなお、サイバー空間におけるヘイトスピーチは放置されたままです。 誰もが誹謗中傷のターゲットになる可能性があるオンライン空間ではありますが、その中でもとりわけターゲットにされやすいのはマイノリティです。そうした被害の「不平等性」を踏まえることなく、抽象的な「誹謗中傷」の議論に終始したままでは、ネット上の被害者が救済されることはありません。 本集会では、インターネット上のヘイトスピーチが被害者の心身に及ぼす影響やインターネット上の被害実態を紹介するとともに、地方自治体におけるネットモニタリングの実践なども含めた、被害者救済のために必要な対策について考えます。

相模原市への反差別条例制定を求める要請書への賛同署名について

前の投稿「ヘイトスピーチに罰則規定を設けた「川崎モデル」条例の制定を相模原市に求める要請書」に関する説明の要約です。またすでに報道された新聞記事をご紹介します。


署名のご案内とご協力のお願いです。

現在、神奈川県相模原市において反差別条例の制定に向けた取り組みが行われています。

相模原市は、昨年の統一地方選挙において「日本第一党」(悪質な人種差別団体である「在特会」の中心メンバーから構成された政治団体)が3人の候補者を擁立しました。
当選こそしませんでしたが、選挙期間前からヘイトスピーチを含む数多くの差別的な行為が繰り返されました。

また、2016年には「津久井やまゆり園事件」が起きた地域でもあります。

このような経験から、昨年6月に川崎市で罰則付きの反差別条例(以下「川崎モデル」)の制定が発表されると、すぐに本村賢太郎・相模原市長が「川崎市に引けを取らないような厳しいものにしたい」と明言しました。市内で活動する市民グループ「反差別相模原市民ネットワーク」(以下「相模原ネット」)との懇談時には「罰則付きを考えている」とも述べています。 

しかしながら、昨今、こうした相模原市の取り組みに対して差別主義者らによる条例反対運動が始まっています。

こうした動きに相模原市が負けないよう、「相模原ネット」では市長への応援の意を込めた署名キャンペーンを開始しました。
外国人人権法連絡会もこれに賛同し、「賛同呼びかけ団体」として名前を連ねております。

酷い差別被害のなか、ようやく生まれた「川崎モデル」条例を全国へ広めるための第一歩となります。
差別主義者を圧倒する万単位の署名を集めることが必要です。

『神奈川新聞』(10月13日)でも紹介されています。
https://www.kanaloco.jp/limited/node/265196

署名と拡散へのご協力をよろしくお願いします。

ヘイトスピーチに罰則規定を設けた「川崎モデル」条例の制定を相模原市に求める要請書

市民団体「反差別相模原市民ネットワーク」(相模原ネット)が10月12日付で、相模原市長あてに要請書を提出しました。この要請書に対する賛同署名を集めています。相模原市在住者に限らず、どなたでも賛同できます。
賛同方法は、以下の相模原ネットのホームページをご覧ください。
https://hansabetsu-sagamihara.blogspot.com/2020/10/blog-post.html

 


2020年10月12日
相模原市長  本村賢太郎 様

反差別相模原市民ネットワーク
共同代表 中村章、鈴木忠夫
事務局長 田中俊策

ヘイトスピーチに罰則規定を設けた「川崎モデル」条例の制定を相模原市に求める要請書

 

「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」の効果

2019年12月、川崎市では「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」(川崎モデル)が制定されました。
すでに2016年には国会で「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」(ヘイトスピーチ解消法)が制定されています。
この川崎市の条例はヘイトスピーチ解消法の実効性を高めるため、罰則を科してヘイトスピーチを「犯罪」とみなした極めて先進的な条例です。
川崎市は「教育や啓発ではヘイトスピーチを止められない」と提案理由を説明しており、全会派一致で成立しました。条例の効果は明らかで、これまで街頭で叫ばれていた「〇〇人を殺せ」などといった禁止条項にあたる明確な言動は行われないようになりました。

相模原市における条例制定の意義

相模原市では2016年に戦後最悪のヘイトクライムである「津久井やまゆり園事件」が起きました。インターネット上では、事件を賛美するコメントと共に「犯人は○○人(外国人)」といったデマが今も書き込まれ、拡散されています。
2018年3月には日本第一党が相模大野駅前の公共施設で開いた政治集会にて、桜井誠党首が「シナ人、朝鮮人は日本に対してやりたい放題」「ヘイトスピーチ抑止法や条例ができても、われわれが政権を取ってひっくり返せばいいだけの話。条例と法律を作った人間を必ず木の上からぶら下げる。物理的にこれをやるべきだ」と虐殺を煽動する発言を行いました。さらに2019年4月の統一地方選挙においても、相模原市のみならず全国各地で党首自らが民族差別を煽るヘイトスピーチを繰り返しました。
ヘイトスピーチを放置することは、社会に差別と暴力を広げ、人々の日常を不安におとしいれます。とりわけ地域に暮らす様々なマイノリティの人々は、日々恐怖の中で暮らし、出自を隠した生活を強いられる上、抗議すらできないほど深刻な人権侵害を受けています。

私たちとともに、本村賢太郎市長は全国的な条例制定運動の先頭に立ってください

心強いことに、本村相模原市長は2019年6月に「ヘイトスピーチは、人としての尊厳を傷付けるだけでなく、差別意識を助長し、人々に不安感や嫌悪感を与えることにつながりかねない。決して許してはいけない」「罰則などを含め、川崎市に引けを取らないような厳しいものにしたい」と明言されました。
しかし、現在「差別と闘う」姿勢を示した相模原市に対して、差別主義者らによる街宣活動や「電凸」(電話による嫌がらせ)の呼びかけといった攻撃、妨害行動が頻繁に行われています。
これに屈してしまえば、相模原市は「差別に加担する地域」とみなされてしまうでしょう。私たちは今こそ本村市長が条例制定の先頭に立ち、相模原市及び市議会が一丸となって「ヘイトスピーチを許さない街」を作り上げていくことを求めます。
そのために、改めてヘイトスピーチに罰則規定を設けた「川崎モデル」と同等以上の実効性ある反差別条例を制定することを強く要請します。

◆賛同呼びかけ団体(順不同)
津久井やまゆり園事件を考え続ける会/相模湖・ダムの歴史を記録する会/共に生きる社会を考える会/相模原の教育を考える市民の会/さがみはら市民オンブズマン/相模原自治体問題研究会/まちだ・さがみ総合法律事務所/ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク/外国人人権法連絡会/反差別国際運動(IMADR)/人種差別撤廃NGOネットワーク/移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)/のりこえねっと/関東大震災時に虐殺された朝鮮人の遺骨を発掘し追悼する会/信州渡来人倶楽部/すべての人に尊厳と人権を!ヘイトクライムをなくそう!神戸連絡会(NOヘイト神戸)

◆賛同呼びかけ人(順不同)
田中宏(一橋大学名誉教授)/香山リカ(精神科医)/高谷幸(大阪大学・社会学)/阿部浩己(明治学院大学・国際人権法)/金尚均(龍谷大学・刑法学)/明戸隆浩(法政大学・社会学)/池田賢太(弁護士・札幌)/金竜介(弁護士・東京)/師岡康子(弁護士・東京)/志田なや子(弁護士・神奈川)/神原元(弁護士・神奈川)/青木有加(弁護士・愛知)/丹羽雅雄(弁護士・大阪)/上瀧浩子(弁護士・京都)/吉井正明(弁護士・兵庫)/安田浩一(ジャーナリスト)/中村一成(ジャーナリスト)/深沢潮(作家)/橋本登志子(相模湖・ダムの歴史を記録する会代表)/李春浩(信州渡来人倶楽部代表・相模原在住)/中屋重勝(神奈川北央医療生協理事長)/小東ゆかり(NOヘイト神戸)

以上

「STOP!長期収容」のためのポータルサイト「Open the Gate for All 」がオープン

2019年10月に法務省第7次出入国管理政策懇談会「収容・送還に関する専門部会」が設置されたことを受け、人権の視点から、長期収容や送還等の課題解決を検討・提言することを目的として、「STOP!長期収容」市民ネットワークが結成され、活動を展開しています。
このネットワークによるポータルサイト「Open the Gate for All」が、9月30日に公開されました。
http://www.openthegateforall.org

このサイトでは、移民・難民と共に生きる社会を目指すにあたって有益な記事やサイトを、テーマ別に紹介しています。また、送還の促進は、長期収容の解決策たり得ないとの問題意識から、法務省「収容・送還に関する専門部会」による報告書「送還忌避・長期収容問題の解決に向けた提言」(
2020年6月)や、入管法改定をめぐる政府・国会・市民社会の動きを紹介しています。
拡散にぜひご協力ください。

【終了】9/26(土)18時~ 安田菜津紀さん講演会「在日コリアンとわたし」

外国人人権法連絡会主催

安田菜津紀さん オンライン講演会「在日コリアンとわたし」

 

安田菜津紀さんが、今たどっているご自身のルーツのお話を語っていただく貴重な場を設けてくださることになりました。見えなくされている在日コリアンの歴史を知り、誰もが差別に苦しまない、共に生きる社会にむけての出会いの場になることを願い、参加を呼びかけます。

(安田さんからのメッセージ)
「高校時代、カンボジアに渡航することになり、パスポート取得のために戸籍を見る機会がありました。そこで初めて、亡くなった父が在日コリアンだったことを知りました。父はなぜ、自分のルーツを伝えなかったのか。父の後に亡くなった兄はどんな思いを抱いていたのか。家族の視点から見えてきた、在日コリアンの歩んできた道のりを、皆さんと一緒にたどりたいと思います。」

  • 安田菜津紀さん講師:安田菜津紀(やすだ なつき)さん
    1987年神奈川県生まれ。NPO法人Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル/D4P)所属フォトジャーナリスト。同団体の副代表。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。著書に『写真で伝える仕事 -世界の子どもたちと向き合って-』(日本写真企画)、他。上智大学卒。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。
    *参考エッセイ 「国籍と遺書、兄への手紙」https://d4p.world/news/2375/

 

  • 司会:師岡康子(弁護士、外国人人権法連絡会事務局長)
  • 日時:2020年9月26日(土)18時00分~19時30分
  • 会場:オンライン開催
    ※事前申込みをされた方に、24日(木)頃に参加URLをお送りします。
    ※当日視聴ができず録画配信ご希望の方は、「備考欄」にその旨ご記入ください。なお、オンライン参加と録画視聴の両方の申込は受け付けておりませんので、どちらかでお申込みください。備考欄にご記入がない場合はオンライン参加となります。
  • 参加費:無料
    ※カンパ歓迎です https://gjhr.net/donation/
  • 主催・お問い合わせ先:外国人人権法連絡会 <メール> info@gjhr.net
  • 協力:JANICグローバル共生ファンド
  • 参加方法:下記のフォームからお申込みください。
    *申込み期限: 9月23日(水)23:59まで

学生支援緊急給付金制度に対する署名のご案内

文部科学省が2020年5月29日(金)に発表した学生支援緊急給付金制度の申込は始まっていますが、留学生への加重要件及び朝鮮大学校の学生排除という差別は是正されていません。
これに対し、学生たちが中心になった制度の是正を求める新たな署名呼びかけが始まりました。ぜひ、ご協力ください。

署名はこちらから⇒https://docs.google.com/forms/d/1bCq1SaZ75pc5ds4PImnov7km2HqRc3TPr9_lndUFsjo/viewform?edit_requested=true

【概要】(上記リンクより引用)
日本に住むすべての外国人学生に「『学びの継続』のための学生支援緊急給付金」の制度適用を求める署名

日本に住むすべての外国人学生に差別なく学びの権利を保障してください!

文部科学省は5月19日、新型コロナウイルス感染症拡大による影響で生活が困窮し、学びを継続することが困難となった学生などを対象として、「『学びの継続』のための学生支援緊急給付金」(以下、「緊急給付金」)の創設を発表しました。
しかし、本制度は次の2点において、日本で学ぶ外国人学生に対する重大な差別を含んでいます。

第一に、外国人留学生にのみ「成績優秀者」の条件が課せられている点です。
日本で学ぶ留学生の多くは、家族から自立し、アルバイトをすることで学費と生活費をまかないながら学業を継続しています。コロナウイルス禍による生活困窮者に対する「学びの継続」のための現金給付こそが本制度の趣旨であるにもかかわらず、困窮状況とは関係のない学業成績による要件を留学生に対してのみ設けることは、明らかな国籍差別であり、政府が推進する「留学生30万人計画」など、留学生誘致政策とも矛盾します。「日本に学びに来てください」と留学生を呼んでおきながら、日本で多くのことを学ぶため苦学している留学生を学びの場から突き放すような制度であってはならないと考えます。

第二に、「緊急給付金」の支給対象から朝鮮大学校を排除している点です。
文部科学省は、朝鮮大学校は各種学校であり高等教育機関であることの担保がないため支給対象には入らない、との理由で「緊急給付金」制度から同校を除外しています。しかし、1998年、京都大学が朝鮮大学校卒業生の大学院受験を認め、合格したことを契機に、文部科学省は1999年8月、学校教育法施行規則を改正し、大学院入学資格を拡充しました。その結果、入学資格がなかった朝鮮大学校も外国大学日本校も入学資格が認められることになりました。その後、法務省や厚生労働省も関係規範を改正し、同校卒業生にも、旧司法試験第一次試験免除(2002年)、社会福祉士及び介護福祉士受験資格(2012年)が認められました。朝鮮大学校が高等教育機関であることの担保がないという文部科学省の説明は、上記の法制度や事実と矛盾しています。
朝鮮大学校に通う学生たちは、日本に最も長く住む特別永住者であり、そのルーツは、日本の朝鮮植民地統治期に、生活苦や戦時労働動員などによって、朝鮮半島から日本に多くの朝鮮人が渡ってきたことにあります。文部科学省は、このような実態から目を背けているのではないでしょうか。

「緊急給付金」制度における、留学生に対する要件荷重や朝鮮大学校の排除は、締約国に対し「教育についてのすべての者の権利を認める」とした社会権規約第13条1項をはじめとした国際人権基準に反するものです。また、国連人権高等弁務官事務所は、新型コロナウイルスの世界的流行に際し、「誰ひとり取り残さない」ことを原則とし、「排除されるおそれがあるかもしれない人々(マイノリティ、移住者など)に対し特段の配慮が必要」と指摘しています。
私たちは、「緊急給付金」制度における不当な差別を是正するため、当事者自身が声を上げることが重要だと考え、日本で学ぶすべての外国人学生の差別なき学びの権利を求める声を集めるプラットフォームとして、この度、「在日外国人学生の学びの権利を考える会」を立ち上げ、本呼びかけ文を発表することにしました。

私たちは、「緊急給付金」制度において、以下の2点が是正されるよう文部科学省に強く求めます。

1、外国人留学生にのみ課している「成績優秀者」の要件を撤廃し、日本人学生と同様の要件で緊急給付金を支給すること。

2、朝鮮大学校を「緊急給付金」の支給対象に含むこと。

どうか、多くの方々が賛同していただき署名していただけるよう心より願っております。

【発起団体】
在日外国人学生の学びの権利を考える会

※注意事項
集まった署名は、2020年7月に発起団体の代表が文部科学省に提出します。個人情報は上記以外の目的で使用することはありません。

 


この問題については、以前に当会を含めた5団体による声明発表と要請行動を行っております。合わせてご覧ください(下記リンクを参照)。

【声明】
「『学生支援給付金』に関しすべての困窮学生への給付を求める声明」(2020年5月29日付)
「NGO Joint Statement: Calling for the Provision of the “Cash Handouts to Support Students” to All the Students in Need 英訳版」(2020年5月29日付)

【要請行動の報告】
「文科省「学生支援給付金」に対する要請行動のご報告」(2020年5月31日付)